上司に書類を渡して内容を確認して欲しいというときに、目を通して頂けますかと伝えてしまう人がいます。上司に書類を渡したら、後で目を通しておくという風に言われることも多いので自然に使ってしまいがちですが、敬語としては正しいものではありません。対面で渡すときには口ごもってしまっても書類を見せれば意図を理解して受け取ってくれることもよくあります。
では、どのようにすればようのでしょうか。
メールでの報告書や依頼書は注意しよう
しかし、メールで報告書や依頼書などの書類を送ってチェックしてもらおうとなると気をつけなければなりません。メールで書類をやり取りすることが多くなっているので基本的なマナーを身につけておくことが重要になります。
特にメールの場合には後々まで文面が残ってしまうので、どのような一言を添えているかによって人物評価に直結してしまう可能性もあるので慎重にならなければなりません。
目を通して頂けますかという表現?”
目を通して頂けますかという表現は日本語として誤っているわけではないので、あまり気にかけない上司もいます。ビジネスシーンでは目を通すという言葉はよく出てくるので、それを使ったという程度の印象に留められることもあるのは事実です。
頂けますかという表現をしていることで敬語表現にもなっているので誤りではありません。しかし、目を通すというのは不躾な表現と捉える人も多く、上司が部下の前で使ったり、同僚と話しているときに口にしたりするのにはよくても、目上の人の動作に対して使う表現ではないという考え方もあります。そのため、もう少し丁寧な表現を使うに越したことはありません。
最も確実で失敗がない表現
最も確実で失敗がないのが「ご一読下さい」という表現です。
内容に簡単に目を通して欲しいという程度のときにはこの言葉が適していて様々なシーンで使用することができます。書類の誤りがないかチェックしてもらいたいときや、上司のサインが必要な書類があって内容をざっと確認してほしいときに適している表現です。
類似しているものとしてご確認をお願いしますという表現も許容されます。この方がやや内容をよく理解して欲しいという印象が強くなるので、ただサインが必要な書類という場合よりも内容を詳しく上司の立場からも見て欲しいという意味合いが大きくなると考えるのが適切です。
バリエーションをもたせたいというときにはご一読頂けますと幸いです、ご一読下さいますようお願い申し上げますといった表現も使うことができ、さらに目上の上司に対する表現として敬意を示しているのがよくわかる表現になります。
その他の表現
ただ読んでもらえれば良いというときにはご覧下さい、ご高覧頂けますと幸いですといった表現も適切です。配布資料などの場合にはこのような表現をした方が自然に受け取ってもらえることもよくあります。
他にも状況によってはご査収くださいという表現も使うことができます。この場合には上司に対して提出する書類の場合に限って使用することが可能です。
相手に対して内容をよく確認した上で受け取って欲しいという意味合いがある表現になっていて丁寧な言葉ですから、上司に対する敬意を十分に払うことができるのが特徴です。評価アップにもつながる表現の一つとして覚えておくと役に立ちます。
メールを送るときの文書
また、直接渡せば良いのにあえてメールをしたというときにはもう少し内容を厚くすることも大切です。出張中の上司にすぐに見て欲しい書類があるというときにはメールをせざるを得ません。
その場合にはご出張の中、お忙しいとは存じますがご一読いただければ幸いですといった表現にすると好印象を与えられます。まずは目を通すという表現を避けることから始めて、シーンに応じて表現を膨らませてメールに書けるようになると上司からも高い評価を得られるようになるのです。